地震については何度かの法規制を経て最近の建物は地盤を無視したり違法なことをしなければ大体大丈夫なレベルに達してきたと思います。(一部の欠陥住宅は問題外ですが)
ただし、既存住宅の耐震性が問題で、耐震強度を満たしていない住宅が多くあります、特に耐震診断を頼まれる方々の住宅の多くは1.0を満たしていません。最近の建物と書きましたがそれは何時からのことでしょうか、1つの指標として昭和56年以前に建てられたかどうかで変わります、この年に新耐震設計法が施行され構造の基準が大きく変わりました。そして平成12年に壁の釣合配置や金物の規定が出来ました。
私は耐震診断をする都度にこの住宅を耐震強度が1.0を満たすにはどうすればいいだろうかと思っています、当然耐震補強工事はお金の掛かる事でそれだけでは中々踏み切れないものです。地震が来るまでは性能を発揮しない言わば保険のようなものです、でも阪神大震災の惨状を目の当たりにした私にとってはこの保険がどれだけ大事かが身にしみているのです。
■診断の第一歩
まずは自分で住宅の診断をして見ましょう。
いたって簡単です。(財)日本建築防災協会のホームページのプログラムを使用します。
◯誰にでもできるわが家の耐震診断
これで「専門家に診てもらいましょう」となったら相談下さい。
ここだけの話、大抵は「専門家に診てもらいましょう」となるようですが。
■耐震の補助(大阪府内)
建築物の耐震改修の促進に関する法律というのがあり、それに則って各行政庁では耐震に関する補助を実施しています。その補助内容・金額に関しては行政によってまちまちですが、耐震診断はほとんどが45,000円で耐震改修工事に大して補助している行政は60万が多いようです。ただし昭和56年以前建築の住宅で確認申請を受けている事等のハードルがあるので各行政でご確認下さい。
大阪府内の行政の補助(21年1月にホームページで調べた行政別の内容です。)
■耐震補強
耐震補強工事までの流れは下記の通りです。
一般診断→精密診断→耐震補強設計→見積もり→耐震工事
(見積もり→耐震工事は工務店の仕事です、私はその監理をします)
○一般診断とは
目視による診断で、おおよその耐震性能を診断するものです。
およそ2〜3時間程調査を行い、その結果を持ち帰り計算をし判定(10日間程)をします。
結果は耐震診断書としてお渡しいたします。
各階の東西と南北方向についての数値が出ます。
費用は\52,500-です。
上部構造評点 |
判定 |
1.5以上 |
倒壊しない |
1.0以上〜1.5未満 |
一応倒壊しない |
0.7以上〜1.0未満 |
倒壊する可能性がある |
0.7未満 |
倒壊する可能性が高い |
○精密診断とは
補強の必要性が高いものについて、より精密な情報に基づいて補強の必要性について診断するものです。
一般診断の結果により耐震補強を行う場合はより精密に診断を行う必要があります。時には壁を壊して筋交いの確認等を行うこともあり費用が掛かる事になります。
○耐震補強設計とは
精密診断の結果とユーザの要望と諸条件を基に補強についての設計をします、今の耐震性能と目指す耐震性能や耐震方法等によって工事金額は変わります、設計の仕方で性能も予算も変わるのです。
耐震補強を前提として精密診断を行うので精密診断と耐震補強設計と現場監理はパッケージとなることが基本となります。その費用は200u以下の住宅で40〜60万位です。
ご自宅の耐震性能に不安の方は診断や工事をするかどうかを別にして一度相談下さい。
master@nakamurahideto.com
TEL 06-6910-7289
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